かやはら行政書士ブログ 第48回 遺言書のはなし

遺言①

少し前にあったとある相談です。

このブログをご覧に皆様も、こんな話を聞いたことがありますでしょうか。

 

Aさんは、お年寄りのBさんの身の回りの世話をしていました。

Aさんは、Bさんの家族や親戚ではなく、単なる知り合いです。

ですがそれなりに親しい間柄だったようです。

 

しばらくしてBさんは高齢者施設に入ることになったそうです。

Aさんは、Bさんが高齢者施設に入所する際にも、いろいろお手伝いをしたそうです。

Bさんは、Aさんに高齢者施設に入所後も支援を続けてほしいと伝えたそうです。

また、その見返りとしてBさんの死後にBさんの財産の一部を与えるという約束をしたそうです。

 

そしてBさんは亡くなりました。

AさんとBさんの間には上記の約束を記した書面や、Bさんの「Aさんに財産の一部を与える」という内容の遺言書もありませんでした。

老人①

そのような状況で当職に相談してきたのです。

 

これはもうどうしようもありませんでした。

ただ普通にBさんの財産はBさんの相続人に相続されておしまいです。

AさんがBさんの相続人にこれまでの経緯を説明すれば、Bさんの相続人から遺産の一部を譲ってもらえるかもしれませんが、そうなるかどうかはBさんの相続人次第です。

Aさんには「お願い」することはできても「権利」はありませんでした。

 

「相続」ができるのは「相続人」だけです。

それ以外の人に遺産を譲りたい場合は、遺言書を作成しましょう。

また、そのような約束をしたら遺言書を書いてもらいましょう。

 

当事務所では、遺言書原案の作成代行も取り扱っています。
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かやはら行政書士ブログ 第47回 外国人の入国について②

パスポート①

前回の続きです。

 

通常、役所に何らかの許可を得なければならない場合、許可を得るための条件は事前に定められ公表されています。

その条件を満たし、許可申請書を作成し、必要な添付の書類を揃えればほぼ100%許可になります。

 

ですが、外国人が日本に入国できるかどうかの許可は必ずしもそうなるとは限らないのです。

何故ならその許可には国の広い裁量が認められているからです。

「裁量(さいりょう)」というのはあまり聞かない言葉かもしれませんので、かみ砕いて説明しますと「外国人を日本に入国させる許可を与えるかどうかは、どんなに理由があり、どんなに書類をちゃんと揃えようとも最終的には政府の気持ち次第」ということです。

 

この広い裁量は最高裁判所でも「合憲」と判断されています。

この裁判について詳しく知りたい方は「マクリーン事件」で検索してみてください。

 空港①

以上です。

外国人が日本に入国するための基本的な仕組みをご理解いただけましたでしょうか。

私は行政書士として外国人の在留についての手続きをサポートすることがあります。

長期間滞在し、日本で仕事をしたい外国人の為に書類を作成します。

かやはら行政書士ブログ 第47回 外国人の入国について①

パスポート①

とても残念なことですがこのブログを書いている時点(2020年2月中旬)では新型コロナウィルスが猛威を振るっており、なかなか終息の兆しが見えません。

感染した方の回復を祈ると同時に、一日も早く日常が戻ることを願って止みません。

 

この問題に関係して、外国人の入国の制限の話を新聞等で見かけます。

日本人が外国に行くこともありますし、外国人が日本に来ることもあります。

今回は「外国人が日本に来る」ことを例にして基本的なことを説明します。

 

外国人は自由に日本に入国できる訳ではありません。

世界中のどの国でも同じ事ですが、外国人が日本に入国するには一定のルールがあります。

「出入国管理及び難民認定法」、通称「入管法」がこれに該当します。

これには「日本に入国したい外国人はこういう条件を満たしてください」とか「こういう書類を用意してください」というようなことが定められています。

観光旅行のような短期間の滞在であれば、あまり厳しい条件を課されることはありません。

しかし仕事をするなど長期間日本に滞在するとなるとそうもいきません。

「なぜ日本に長期間滞在しなければならないか」を証明しなければなりません。

しかもこれは必ずしもマニュアル通りにいきません。

 

この続きは次回にします。

空港①

かやはら行政書士ブログ 第46回 不動産業・宅地建物取引業について⑥

不動産①

宅地建物取引業免許の取得について説明の続きです。

 

2・どこの免許が必要か。どこが申請の窓口になるか。

宅地建物取引業の免許を与えるのは、都道府県知事、又は国土交通大臣です。

一つの都道府県の中に、本店と全ての支店があれば都道府県知事あてに免許の申請をします。

本店と支店が複数の都道府県にある場合は国土交通大臣に免許の申請をします。

ただし、国土交通大臣に免許を申請する場合でも、実際の窓口は本店のある都道府県となります。

宅地建物取引業の免許を取得するための条件は基本的に日本全国同じなのですが、一部にについて各都道府県によって異なる場合があります。

宅地建物取引業の免許を申請する場合、自分が申請する都道府県のホームページをチェックしたり電話で問い合わせをして詳細を確認しましょう。

別の都道府県ではOKだったものが、NGの場合もありますのでご注意ください。

 都庁①

3・どんな書類を作成しなければならないか。

埼玉県の場合、申請書類は埼玉県庁のホームページからダウンロードすることができます。

ご自身でダウンロードして作成することもできますし、費用は掛かりますが行政書士に依頼して作成を代理してもらうこともできます。


申請書以外に必要な書類として主なものは以下の通りです。

●申請者(法人の場合は役員)の身分証明書

 あまり聞きなれない書類ですが、本籍のある市町村役場で取得することができます。

●申請者(法人の場合は役員)の登記されていないことの証明書

 これも聞きなれない書類ですが、全国のどこの法務局の本局でも取得することができます。

●個人の場合は住民票、法人の場合は法人の登記簿謄本と定款

●事務所の使用権原を証明する書類

 申請者が事務所を所有していれば不動産の登記簿謄本、賃貸の場合は賃貸契約書です。

などです。

 契約①

当事務所では宅地建物取引業免許の申請書類の作成、及び提出の代行を取り扱っております。

免許の取得を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。

かやはら行政書士ブログ 第45回 不動産業・宅地建物取引業について⑤

宅地建物取引業免許の取得について説明の続きです。

1・宅地建物取引業になる為に必要な条件。

1-1・お金

前回は、供託金が1000万円するというところまで説明しました。

町の不動産屋さんは、この1000万円を用意して宅地建物取引業の免許を取得したのでしょうか。

実際のところ、供託金1000万円を供託している宅地建物取引業者はほとんどいないでしょう。

では、どうしているのでしょうか。

実は、宅地建物取引業者のほとんどは、「全日本不動産協会」又は「全国宅地建物取引業協会」のどちらかの会員になっています。

この会員になることで供託金を供託しなくてもよくなります。

その代わり保証金を所属協会に預けます。

保証金は本店60万円、支店は1店舗につき30万円です。

安いとは言いませんが供託金と比べると準備できる金額です。

各協会に加入するにはこれ以外にも費用がかかり、総額は150万円くらいになります。

 

1・宅地建物取引業になる為に必要な条件。

1-2・宅地建物取引士(旧宅地建物取引主任者)

「宅建主任者(たっけんしゅにんしゃ)」と呼ばれる資格者で、2015年から宅地建物取引士に名称が変更されました。

本屋さんの資格コーナーに多くの参考書が並ぶ人気の資格です。

この資格は宅地建物取引業の免許を取得する上でなくてはならない資格です。

宅建業に従事する社員の5人に1人は宅地建物取引士でなければならないからです。

宅地建物取引業しかやっていない会社では社員の5人に1人が宅地建物取引士でなければなりません。

他の事業も行っている会社では、宅地建物取引業に従事する社員を決めます。

その中の5人に1人が宅地建物取引士でなければなりません。

 

次回に続きます。