かやはら行政書士ブログ 第61回 建物賃貸借契約のトラブル(退去してくれない)②

アパート①

今回も第59回に引き続き、建物賃貸借契約のトラブルについて以前相談を受けたある事例を参考にして説明します。

 

相談者のAさんは貸家の貸主で、借主のBさんが契約違反をした為、ある日を期限と定めて退去することになったのですが、Bさんは退去せず、そのことについて何も連絡がない、ということでした。

 

私は先ずAさんに落ち着いた対応をしなければならない、と伝えました。

また、物理的に退去を強制させるような行動を取らないように、とも伝えました。

 

その後、Aさんには具体的な行動として、以下のことを伝えました。

(1)先ずはBさんと連絡を取る。訪問でも電話でもどちらでもよい。

訪問でも電話でも、話をすることができたら感情を抑えて冷静に対応する。

また、いつ、誰とどんな内容の話をしたかについてメモを残しておく。

もしその場で何らかの合意が出来れば、それをすぐに書面にしてBさんの署名と捺印を取る。

連絡を取る時間帯にも注意する。夜中や早朝は避ける。

 電話①

(2)訪問や電話で連絡が取れない場合は、手紙を送る。この段階では普通郵便でよい。

手紙を書いて、直接Bさんのポストに入れても良い。

ただし、手紙をドアや窓ガラスに貼り付けたりすることはしない。

1回で反応がなくても、もう1、2度は通常の手紙で対応する。

 

(3)手紙にも何も反応がない場合は、内容証明郵便を利用する。

内容証明郵便についての説明はまた別の機会とさせていただきます。

内容については、基本的には手紙ですのでどんな内容にするかについて決まりはありません。

ただし、(1)から(2)の流れで手紙を書く訳ですから

1・やってほしいこと

2・上記1に対する期限

3・上記2の期限内に、上記1で求めたことをしなかった場合、どのようなことをしようとしているか

少なくとも以上の3つについて書いた方が良い。

 手紙①

(4)ここまでやったにも関わらずBさんから何も反応が得られない場合、Aさんが出来ることはここまでではないかと思います。

 

以上のことを伝えました。

 

尚、これ以上のことを行うには、裁判所の利用を検討しなければなりません。

その場合、弁護士に相談されることをお勧めする、とも伝えました。

 

住まいとしての建物賃貸借契約は、トラブルになると解決が難しくなります。

そうならない為にも契約時の審査や、入居後の管理をしっかり行わなければなりません。

以上です。
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かやはら行政書士ブログ 第59回 建物賃貸借契約のトラブル(退去してくれない)①

アパート①

今回は、建物賃貸借契約のトラブルについて以前相談を受けたある事例を参考にして説明します。

 

相談者のAさんは、ご自身が所有する一戸建て住宅を数年前にBさんに貸しました。

AさんとBさんは、賃貸借契約をきちんと書面で取り交わしました。

当職は、この契約の書類作成に関わりました。

契約開始から数年後に借主であるBさんが契約書の内容について違反があった為、お互いに話し合った結果、Bさんがとある日付を期限と定めて退去することで合意しました。

当職は、この合意の成立に関わり、退去に関する書面に作成に協力しました。

 

そしてその合意で定められた退去の日付となりました。

しかし借主のBさんは退去しませんでした。

そのことで貸主のAさんから相談を受けました。

Aさんによると、退去していないことについてBさんからは何も連絡がないそうです。

その為、何か退去が遅れざるを得ないような事情があってのことなのか、単に居座っているだけなのかが分からない、とのことでした。

 引っ越し

貸主Aさんは、借主Bさんが契約違反をし、退去の日付も守らず、それについての何らの説明もないことに大変ご立腹でした。

 怒り①

少し短いですが、次回に続きます。

かやはら行政書士ブログ 第49回 事業者と賃貸契約書

商店①

個人や法人を問わず事務所のある建物を事業者本人が所有している場合もあると思いますが、多くは賃借しているのではないかと思います。

また建物は個人の所有ですが、その建物の全部、又は一部を所有者が代表となっている法人が借りている形になっている、というケースも少なくないと思います。

 

事業所を使用する権限が何であっても所有者と事業者との間でしっかり合意があれば、特に問題はありません。

しかし、何らかの許可・認可・届出が必要な事業を始める場合、気を付けなければならないことがあります。

 

建設・不動産・運送関係に代表される役所に許可・認可・届出が必要な事業では、事前に申請書類の提出を求められます。

そして、多くの場合「事務所を使用する権限を証明する書面」の提出も求められます。

事業者が建物を所有している場合、建物の登記簿謄本を提出します。

事業者が建物を借りている場合、建物の賃貸借契約書のコピーを提出することになります。

建物は個人の所有ですがその建物の全部、又は一部を所有者が代表となっている法人が借りている形になっている、というケースでは貸主と借主が実質的に同一人物ですので書面を作成することになっても難しいことはありません。

 契約①

第三者の貸主から賃借している場合には契約書の内容に気を付けなくてはなりません。

先ず、建物の使用目的に「事業用」などの文言がありますでしょうか。

「居住用」としか書いてない場合、役所の許可や認可以前に不動産の契約に違反している可能性があります。

そのような契約書では審査に通らない可能性があります。

また、契約書上では「居住用」となっているが貸主には事業用として使用することの承諾を得ているということでしたら、貸主に「事業用として使用することを承諾します」という内容の書面を署名と印鑑付きでもらってください。

 

以上です。

当事務所では、各種の許認可申請書類の作成代行を承っています。

詳しくは、お問い合わせください。

かやはら行政書士ブログ 第46回 不動産業・宅地建物取引業について⑥

不動産①

宅地建物取引業免許の取得について説明の続きです。

 

2・どこの免許が必要か。どこが申請の窓口になるか。

宅地建物取引業の免許を与えるのは、都道府県知事、又は国土交通大臣です。

一つの都道府県の中に、本店と全ての支店があれば都道府県知事あてに免許の申請をします。

本店と支店が複数の都道府県にある場合は国土交通大臣に免許の申請をします。

ただし、国土交通大臣に免許を申請する場合でも、実際の窓口は本店のある都道府県となります。

宅地建物取引業の免許を取得するための条件は基本的に日本全国同じなのですが、一部にについて各都道府県によって異なる場合があります。

宅地建物取引業の免許を申請する場合、自分が申請する都道府県のホームページをチェックしたり電話で問い合わせをして詳細を確認しましょう。

別の都道府県ではOKだったものが、NGの場合もありますのでご注意ください。

 都庁①

3・どんな書類を作成しなければならないか。

埼玉県の場合、申請書類は埼玉県庁のホームページからダウンロードすることができます。

ご自身でダウンロードして作成することもできますし、費用は掛かりますが行政書士に依頼して作成を代理してもらうこともできます。


申請書以外に必要な書類として主なものは以下の通りです。

●申請者(法人の場合は役員)の身分証明書

 あまり聞きなれない書類ですが、本籍のある市町村役場で取得することができます。

●申請者(法人の場合は役員)の登記されていないことの証明書

 これも聞きなれない書類ですが、全国のどこの法務局の本局でも取得することができます。

●個人の場合は住民票、法人の場合は法人の登記簿謄本と定款

●事務所の使用権原を証明する書類

 申請者が事務所を所有していれば不動産の登記簿謄本、賃貸の場合は賃貸契約書です。

などです。

 契約①

当事務所では宅地建物取引業免許の申請書類の作成、及び提出の代行を取り扱っております。

免許の取得を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。

かやはら行政書士ブログ 第45回 不動産業・宅地建物取引業について⑤

宅地建物取引業免許の取得について説明の続きです。

1・宅地建物取引業になる為に必要な条件。

1-1・お金

前回は、供託金が1000万円するというところまで説明しました。

町の不動産屋さんは、この1000万円を用意して宅地建物取引業の免許を取得したのでしょうか。

実際のところ、供託金1000万円を供託している宅地建物取引業者はほとんどいないでしょう。

では、どうしているのでしょうか。

実は、宅地建物取引業者のほとんどは、「全日本不動産協会」又は「全国宅地建物取引業協会」のどちらかの会員になっています。

この会員になることで供託金を供託しなくてもよくなります。

その代わり保証金を所属協会に預けます。

保証金は本店60万円、支店は1店舗につき30万円です。

安いとは言いませんが供託金と比べると準備できる金額です。

各協会に加入するにはこれ以外にも費用がかかり、総額は150万円くらいになります。

 

1・宅地建物取引業になる為に必要な条件。

1-2・宅地建物取引士(旧宅地建物取引主任者)

「宅建主任者(たっけんしゅにんしゃ)」と呼ばれる資格者で、2015年から宅地建物取引士に名称が変更されました。

本屋さんの資格コーナーに多くの参考書が並ぶ人気の資格です。

この資格は宅地建物取引業の免許を取得する上でなくてはならない資格です。

宅建業に従事する社員の5人に1人は宅地建物取引士でなければならないからです。

宅地建物取引業しかやっていない会社では社員の5人に1人が宅地建物取引士でなければなりません。

他の事業も行っている会社では、宅地建物取引業に従事する社員を決めます。

その中の5人に1人が宅地建物取引士でなければなりません。

 

次回に続きます。