かやはら行政書士ブログ 第57回 障害者就労継続支援施設の指定申請⑤

保険証①

第54回の続きです。

障害者就労継続支援施設の指定申請について説明します。

今回でこのシリーズの最後になります。

 

■福利厚生

障害者就労継続支援施設の指定申請者は必ず法人です。

これは、第50回 障害者就労継続支援施設の指定申請① でも説明しました。

法人には、社会保険に加入義務があります。

従って障害者就労継続支援施設の指定申請者は、必ず社会保険に加入しなければなりません。

障害者就労継続支援施設で行うことを考えると、社長1人で事業を開始するということは考えづらく、ほぼ間違いなく社員やパートを雇用するはずです。

さらに、障害者就労継続支援でもA型になると利用者と雇用契約を締結することになります。

職員でも利用者でも、必要な人数分で社会保険に加入しなければなりません。

※社会保険の加入についての確認資料は、指定する都道府県や市町村によって対応が異なりますので、ご注意ください。

契約② 

■福利厚生②

障害者福祉施設の指定申請者が雇用する職員の賃金を上乗せできる仕組みがあります。

条件は、ある一定の基準を満たして職員を雇用することです。

そうすると、職員の給料に上乗せする分のお金が支給されます。

あくまでも職員の給料に上乗せするためのお金ですので、それ以外の目的に使用することはできません。
(目的外に使用したことが発覚すると、指定申請を取り消される可能性があります。)

その条件とは、職員の処遇を改善することです。

もっと具体的に言うと、職員の為の研修制度を充実させたり、昇給や昇進の為の明確な基準等を設けることです。

このような基準を作成して書面にすることは、本人では難しいと思います。

社会保険労務士に相談されることをお勧めします。

 

他にもまだ細かいところで書いていないこともありますが、一度このシリーズは、ここで終了とさせていただきます。

 

また障害者支援施設の指定申請について書く機会がありましたら、そこで今回書ききれなかった点についても書いていきたいと思います。
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かやはら行政書士ブログ 第54回 障害者就労継続支援施設の指定申請④

労働②

第52回の続きです。

障害者就労継続支援施設の指定申請について説明します。

 

■人材について

障害者就労継続支援施設には、4種類の人員が必要です。

1・管理者

2・サービス管理責任者

3・職業支援員

4・生活指導員

サービス管理責任者だけは資格要件があります。

他にはそれがありません。

しかし、だからといって全くの初心者では問題があります。

障害者就労継続支援施設が、障害者の福祉の為にあるからです。

ここが、他の許認可と大きく異なると私が感じるところです。

 

通常、他の許認可では事前に定められた基準さえ満たせば不許可になることはありません。

しかし、障害者支援の場合、法律や手引き等に基準が定められていなくても、障害者福祉の観点からある一定の基準をクリアすることが求められます。

 

やはりサービス管理責任者以外でも、これまで障害者福祉関連に業界でキャリアを積み重ねてきた人を人員に充てたほうが良いでしょう。

 時計①

■人員のカウント方法

障害者就労継続支援施設では、正社員が主に何時間働くかを基準にして人数をカウントします。

最もよくあるパターンが正社員の週の労働時間が40時間だと思います。

これを基準にして、週20時間働くパートタイマーは0.5人とカウントされます。

どの人員が何人必要かについては、利用者の定員によります(その定員は使用する建物の面積で制限を受ける)ので、事業計画がある程度定まればはっきりします。

 

■サービス管理責任者の責任

サービス管理責任者になるには資格要件があることは上記の通りです。

サービス管理責任者は、事業が始まると利用者の支援計画を立てるなど中心的な役割を担います。

大きな責任を負う重要な役割です。

これも資格さえあれば良いということではなく、ある程度の障害者支援についてのキャリアがある人を当てたほうが良いでしょう。

 

もう少し続きます。

かやはら行政書士ブログ 第52回 障害者就労継続支援施設の指定申請③

アイロンがけ

前回はイレギュラーな回でしたので、前々回の続きです。

障害者就労継続支援施設の指定申請について説明します。

 

■施設の間取りについて

このブログでは、障害者就労継続支援施設の利用者が仕事を行う場所として屋内であることを前提としています。

そして、この場合仕事を行う場所の間取り図が必要になります。

間取り図には、以下のスペースが必要です。

(1)作業スペース

埼玉県の場合、利用者1人当たり3.3㎡のスペースが必要です。

ですが、数字上の条件を満たしてさえいればよい訳ではなく、作業に支障が出そうな間取りの場合、修正を求められるかもしれません。

(2)静養室:利用者の中には、作業中でも休憩が必要な人もいますので、作業スペースとは別に静養室(休憩室)を設けます。

(3)その他事務スペース、相談室

※作業スペース以外の必要なスペースについては、申請する自治体によって若干の違いがあるようです。

指定申請先の自治体のホームページでご確認ください。

 リフォーム①

■事業所の名称

事業所には運営する法人の商号とは別に、事業所の名称を定めることになります。

事業の性質に合った名称を付けることをお勧めしますが、多くの事業所では親しみがありながら各事業者の思いの詰まった名称を付けています。

どのような思いの詰まったどのような名称にするか、考えてみてください。

 

■協力医療機関

障害者就労継続支援施設の指定申請には、医療機関と協力関係を結ぶことを定めた協定書の提出を求められます。

書式そのものは、サンプルが申請先に自治体のホームページからダウンロードできる場合があります(埼玉県は基本的な書式をホームページからダウンロードできます)。

書類を作るのはそれ程難しくないと思いますので、協力してくれる医療機関を探すことを優先してください。

 医者①

次回に続きます。

かやはら行政書士ブログ 第51回 障害者就労継続支援施設の指定申請②

労働③

前回の続きです。

障害者就労継続支援施設の指定申請について説明します。

 

■施設の建物の使用権原について

障害者就労継続支援施設の利用者が仕事を行う場所は、建物の中になるケースが多いのではではないでしょうか。

その建物を使用する権限が所有権の場合、建物の登記簿謄本が必要書類になります。

また、ほとんどの場合は賃貸借契約になると思いますが、その場合は建物の登記簿謄本の他に賃貸借契約書も必要になります。

賃貸借契約の場合、契約書の使用目的が記載されている箇所が「事業用」となっているかどうか確認下さい。

使用目的が「居住用」となっている場合、指定申請以前に建物の賃貸借契約上の違反となってしまうおそれがありますのでご確認下さい。

もし、賃貸借契約上の使用目的が「居住用」が居住用となっていても、大家さんと協議して事業用として使用することについて承諾を得ている場合、別紙で「事業用として使用することを承諾します」という旨を記載した書面を作成し、大家さんに署名捺印をしてもらった「承諾書」を提出すれば大丈夫でしょう。

 契約①

■施設の建物と建築基準法や都市計画法

土地や建物には法律上の様々な制限が課されています。

「この辺の土地は、こういう用途で使うことができる」や「こういう目的で使用する建物を基準はこれである」という感じです。

障害者就労継続支援施設の指定申請では、土地や建物の使用について違法性がないことが求められます。

利用者がどんな仕事を行うのかについて、それに別途の許認可が必要な場合はその許認可を取得しなければならないことは、前回説明した通りです。

それ以外にも、この土地で、この建物でこの仕事をしてよいのか、という確認もしなければなりません。

施設で利用する建物の賃貸借契約を締結する前に、この確認はしておいた方が良いでしょう。

尚、これらの確認は施設のある市町村役場、又は県の土木事務所で行うことができます。

※建物について建築確認申請等に係る書面の提出を求める自治体もあります。

指定申請書類の提出先のホームページ等で確認することができます。

 

■施設の建物と消防署

これも上記と同じように、「この場所でこういう事業を行う予定である」ことを消防署に事前に相談し、その指示に従って必要な備品を設置することになります。

 消防署①

次回に続きます。

かやはら行政書士ブログ 第50回 障害者就労継続支援施設の指定申請①

労働②

今回から、障害者就労継続支援施設の指定申請について説明します。

ちょっと長くなるかもしれません。

 

障害者が就職する為の訓練をする場所として、「就労継続支援施設」というものがあります。

これにはA型とB型があります。

A型は比較的軽度の障害者を想定した施設で、施設と障害者は雇用契約を結ばなければなりません。障害者は労働者として保護され、最低賃金も保証されます。

B型は利用者と雇用契約を結びません。

 

■施設を運営するのは、法人

障碍者就労継続支援施設を運営するのは法人でなければなりません。

個人は運営することができません。

法人の形式に特に指定はありません。

社団法人や財産法人だけでなく株式会社も運営することができます。

アイロン① 

■法人の目的について。

障害者就労継続支援施設の指定を受けるには法人の目的にも制限があります。

「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業」は必ず目的にしなければなりません。

それ以外の目的ついては、B型の指定の場合は特に問題になりません。

しかしA型は、事業者が障害者就労継続支援事業に専念しなければなりませんので、全く関連性のない事業を目的に記載しないほうが良いでしょう。

 

■利用者に行ってもらう仕事について

就労継続支援施設は、基本的に障害者が就職する為の訓練を行う場です。

施設を利用する障害者は、そこで働き賃金を受け取ります。

ですので、利用者に行ってもらう仕事がなければなりません。

指定申請を受けるには、利用者に行ってもらう仕事がなければなりません。

また、その仕事を行うのに役所の許可や免許、届出が必要に場合には、障害者就労継続支援施設の指定申請の他に、別途許認可申請もしなければなりません。

 

次回に続きます。
労働③