かやはら行政書士ブログ 第267回 終活ともったいないと思ったはなし

ほ 本①

終活にまつわる「もったいないな」と思ったことについて書いていきます。

 

ある高齢者が高齢者の施設に入所することになったそうです。

長く住んだ自宅の処分も決まり、施設に持って行くことが出来ない荷物を片付けなければならなくなりました。

 

長く住んだ自宅にある荷物は、高齢者自身が想像していた以上に量が多くて、片付けには多くの時間を費やしたそうです。

そして、いよいよ片付けの期限が迫り、小さな荷物と本が残ったとのことでした。

 

その方は、仕事の関係で多くの本を持っていたそうです。

その本には日本のある時期の文化を表す専門的な内容と多くの写真が掲載されていて、かなり分厚い本だったとのことです。

 

その資料として価値がありそうな??本を、その方は時間がなかったせいか、荷物の運搬と処分を依頼していた業者に「捨てるもの」として指示を出していたとのことでした。

 

こうして何とか期限までに自宅内の荷物を処分し、その方は施設に入所しました。

 

その後、その業者が処分するように依頼された本をどのように扱ったかまでは分かりません。

頼まれた通り処分したとすれば、本は「単なる紙」として燃やされたでしょう。

こ ゴミ①

私には古本の価値を鑑定することはできませんが、例えば東京の神田にある多くの古本屋さんのような事業者に渡すことが出来たとしたら、何年か何十年か経った後に誰かの役に立つことがあるかもしれない、と勝手に想像してしまいます。

 

もしかしたら役に立つかもしれない本が、単なる紙として燃やされてしまったとしたら「もったいない」と思います。

ち 中古品② 

全員に当てはまるとは限りませんが、「終活」にはこれまで自身が所有してきた様々な物を「捨てる」ことが伴うようです。

捨てることも大切ですが、本などの「後で役に立ちそうな」ものは、誰かに引き継がせることを検討してみてはいかがでしょうか。

但し、自分にとって価値がありそうに見えても、外部のマーケットでは価値がないと判断されることもあります。

そこは謙虚に受け入れましょう。

 

かやはら行政書士事務所では、遺言や任意後見契約等の高齢者に関する書類の作成代行、及びそれに関する相談を承っております。

 

お気軽にご相談下さい。
おしまい①
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かやはら行政書士ブログ 第261回 移行型の任意後見契約について④

老人①

前回から引き続き「移行型の任意後見契約」について説明しています。

前回は、「委任契約」は公正証書で作成した方が便利なことが多いこと、そしてその理由について説明しました。

少し長くなりそうなので4回に分けて説明します。

今回は、その第4回目です。

 

「移行型の任意後見契約」に限らず、公正証書を作成する流れは、これまでこのブログで何度か説明してきた内容と同じです。

つまり

(1)事前に公証役場に連絡して、「移行型の任意後見契約」を作りたいことと、その内容を伝えます。

(2)何度か公証役場と打ち合わせをして、内容を固めていきます。

(3)内容が確定してから、日時を決めて公証役場に行きます。

(4)公証役場で公証人が、すでに出来上がっている「移行型の任意後見契約」の書類

を音読します。それを聞いて内容の確認をします。

(5)「移行型の任意後見契約」の書類に当事者が署名と捺印(実印)します。

契約① 

では、「移行型の任意後見契約」を作成するのに必要な書類等を説明します。

1・印鑑証明書

後見をお願いする人(「委任者」といいます。)、そして後見をお願いされる人(「受任者」といいます。)の両方の印鑑証明書が必要です。

それぞれの住所地の市区町村役場で取得できます。

2・実印

委任者と受任者は、公証役場に実印を持って行って下さい。

3・住民票

これも委任者と受任者の両方の住民票が必要です。

それぞれの住所地の市区町村役場で取得できます。

4・戸籍

これは委任者のみの戸籍が必要です。

戸籍は本籍地のある市区町村役場で取得できます。

本籍地が住所地から遠くにある場合は、郵送による請求も可能です。

お お金① 

また、その他に公証人に支払う手数料もかかります。

公証人に支払う手数料は、作成する公正証書の内容により異なりますので、前述の公証役場との打合せの際に、ある程度内容が固まったら確認しましょう。

 

かやはら行政書士事務所では、移行型を含む任意後見契約の作成に関する相談を承っております。

 

お気軽にご相談下さい。
おしまい①

かやはら行政書士ブログ 第260回 移行型の任意後見契約について③

ろ 老人④

前回から引き続き「移行型の任意後見契約」について説明しています。

前回は、「委任契約」と「任意後見契約」を合体させた「移行型の任意後見契約」について説明しました

少し長くなりそうなので4回に分けて説明します。

今回は、その第3回目です。

 

前回の繰り返しになりますが、「任意後見契約」は公証役場で作らなければなりません。

「委任契約」は公証役場でも作ることも出来ますが、そうでなくても有効です。

ですが、その後本人に代わって代理人がいろいろな事務を行うに当たって、公正証書で作成しておいた方が実務上は便利です。

 

何故なら、世間の印象が違うからです。

か 顔② 

委任契約は公正証書でもそうでなくても法律上の効力に違いはありません。

ですが、実際は相手側の対応に差が出ます。

 

例えば、銀行で本人に代わって代理人が預金を引き出すとします。

代理人が「私は●●さんの代理人ですので、本人に代わって預金を引き出す手続きをしたい」と言い、言われた側の銀行は代理人の証拠を提示・提出を求めます。

その際に提示・提出する委任契約書が公正証書の場合、公証人が作成したので信用度が高く、銀行も比較的スムーズに対応してくれます。

それに対して普通に作った委任契約書では、銀行が本人の意思確認を行うなどの手間をかけて委任契約の有効性を確認します。

き 金融機関② 

人のお金を預かっている銀行なので、そう簡単に他人がお金を引き出すことをさせないのは当然です。

その銀行に「この人は代理人で間違いない」と思ってもらいやすい証拠として、公正証書による委任契約書は効果が高いです。

ただし、この辺りの銀行の反応は、各銀行というだけでなく、各支店、各担当者によって異なる場合があります。

委任契約書をどのように作成するかを検討する際には、各銀行と事前に相談しておいた方が良いでしょう。

 

では、委任契約書も含めた「移行型の任意後見契約」を公証役場で作成することを前提に、どのように作成するのかについて、説明していきます。

 

次回に続きます。
つづく

かやはら行政書士ブログ 第259回 移行型の任意後見契約について②

ろ 老人③

前回から「移行型の任意後見契約」について説明しています。

前回は、「成年後見」と「任意後見」、そしてその違うところについて説明しました。

少し長くなりそうなので4回に分けて説明します。

今回は、その第2回目です。

 

任意後見契約を作ったとしても、その効力が発揮されるのは本人の記憶力や判断力が衰えてしまった後の事です。

つまり、最後まで記憶力や判断力がしっかりしたままだった方には、これはとても良いことですが、その効果を実感することはありません。

「何もないことが一番だけども、念の為に」という点では、自動車保険などの損害保険と似ているかもしれません。

し 自動車③

「任意後見」でも「成年後見」でもポイントになるのは、本人の記憶力や判断力です。

ですが、そこについては全く問題がなくても、年齢を重ねることで身体的な部分で問題を持っている方もいるかもしれません。

そういう方に対応できるのが、「移行型の任意後見契約」です。

 

つまり、

今のところ記憶力や判断力はしっかりしているけれども、将来記憶力や判断力が衰えた場合に備えて、「任意後見契約」を作成したい。

また、今も身体的な衰えを感じているので、「任意後見契約」が効力を発揮するまでの間は、いろいろなことを本人の代わりに出来る「代理人」としてお願いしたい。

こういう時に作成するのが「移行型の任意後見契約」となります。

 

「本人の代わりにいろいろ出来る代理人」になってもらう契約を「委任契約」といいます。

最初は「委任契約」として始まって、時期が来たら「任意後見契約」に「移行する」。

だから、「移行型の任意後見契約」といいます。

し 書類③

これはどのように作成したら良いのでしょうか。

結論としては、「任意後見契約」と同様に公証役場で作成することが出来ます。

但し、「任意後見契約」は法律によって公証役場で作らなければならないことになっていることに対して、「委任契約」はそうではありません。

ですが、「移行型の任意後見契約」は「委任契約」と「任意後見契約」の間に繋がりがありますので、出来れば公証役場でまとめて作ってしまうことをお勧めします。

 

「委任契約」は公正証書ではなくても大丈夫ですが、その後のことを考えると公正証書は便利だと思います。

 

次回に続きます。
つづく

かやはら行政書士ブログ 第258回 移行型の任意後見契約について①

障害者支援①

今回から「移行型の任意後見契約」について説明します。

少し長くなりそうなので4回に分けて説明します。

今回は、その第1回目です。

 

年齢を重ねて記憶力や判断力が衰えてきた場合、状況や条件を十分に理解して契約を交わしたり、お金の支払いをすることが難しくなります。

そのことに備えて「後見」という仕組みがあります。

 

例えば、高齢の親が病院で認知症と診断された場合、その子が家庭裁判所に「成年後見人」の選任の申立をすることができます。

選任された後見人は、本人に代わって契約を結んだり、お金の支払いをすることが出来ます。

選ばれた後見人は、本人にことを十分に考えて判断しなければなりません。

さ 裁判② 

ただ、この「成年後見人」は裁判所が選びます。

一応、家庭裁判所に申立てをする時に「この人を後見人にしてほしい」という希望を書くことはできます。

しかし、最終的には家庭裁判所が判断するので、申し立てをする人の希望通りになるとは限りません。

 

「誰を後見人にするのか」そして「どんな内容の支援をしてもらうか」を自分で決めることが出来るものとして「任意後見」という仕組みがあります。

 

「任意後見」は上記の「成年後見」と違うところがいくつかあります。

例えば

(1)「任意後見」は本人の記憶力や判断力が衰える前にしなければならない。

(2)「任意後見」の契約書は公証役場で作らなければならない。

(3)「任意後見」は後見人や任せる内容を本人が決めることが出来る。

などです。

 

(1)について

「任意後見」は「契約」しなければなりません。

従って、本人の記憶力や判断力が著しく衰えた後(つまり認知症になってしまった後)では、契約を結ぶことが出来ません。

契約①

(2)について

「任意後見」の契約書は公証役場で作らなければならないことが法律で決まっています。

法律で決まっているので、そうするしかありません。

 

(3)について

ここが「任意後見」の良い点だと思いますが、「誰に」「何をしてもらうか」を自分で決めることが出来ます。

これは本人に記憶力や判断力があるからできることです。

 

次回に続きます。
つづく

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