かやはら行政書士ブログ 第69回 相続について小耳にはさんだ話

パソコン①

これは当職が直接相談を受けた話ではありません。

ですが現在のネット社会においては、多くの方に起こりうることかもしれないと思い書くことにしました。

 

とある会社を経営するAさんが、事故により突然亡くなってしまいました。

Aさんのご家族は突然のことに大変悲しみました。

Aさんの葬儀や納骨など一区切りとなった時点で、Aさんのご家族は相続の手続きを行うことにしました。

 

Aさんの経営する会社は法人でした。

ですので、事業に関する財産は法人のものなので、相続の対象にはなりませんでした。

Aさんは、自身が経営する会社の株主でもありましたが、その株式はAさん個人の財産なので相続の対象になりました。

 

Aさんのご家族は相続の手続きや、会社の経営に関する協議を進めました。

そんなある日、Aさんのパソコンを見ると、そこにはたくさんのメールが届いていました。

実は、Aさんは個人としてネットオークションを行っていたのでした。

メールの内容は「お金を払ったのに品物が届かない」というものでした。

Aさんのご家族はAさんの経営する会社のことは当然知っていました。

しかし、Aさんが個人としてネットオークションをしていることは全く知りませんでした。

 オークション①

Aさんがあまりに突然亡くなってしまったので、オークションの落札者はAさんの事情を知りませんし、知ることもできません。

お金を支払ったにもかかわらず品物を送らないAさんに抗議したのです。

 

この後Aさんのご家族がどうしたかまでは聞いていません。

いずれにしても、Aさん個人が行った取引の債権(お金を受け取る権利)と債務(品物を引き渡す義務)は、相続の対象となります。

お金を払った人に品物を送ったか、お金を返して取引をキャンセルし方のどちらかでしょう。

 

今後はこのようなケースも想定して相続に関する業務を行わなければならない、と感じました。

おしまい①

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かやはら行政書士ブログ 第34回 相続と戸籍の調査⑤

前回の続きです。

前回は、被相続人の「生まれてから亡くなるまでの戸籍を集めた」ことにより配偶者と子の有無が明らかになる、ということまで説明しました。

 

今回は、子がいる場合についてもう少し説明します。

子が親、つまり被相続人の戸籍に記載されている場合は、子が生存している、又は死亡しているかがすぐ分かります。

また、子が結婚して親の戸籍から離れた場合は、親の戸籍を離れた後の戸籍を調べることで子が生存しているか、又は死亡しているかが分かります。

 

生存している子は相続人になることができます。

言い換えると親よりも先に死亡した子は、相続人になることできません。

ですが、先に死亡した子にさらに子(被相続人にとっては孫)がいる場合、その子が相続人になります。

これを「代襲(だいしゅう)」と言います。

さらに、その孫が被相続人より先に死亡している場合で子(被相続人にとってはひ孫)がいる場合、そのひ孫が相続人になります。

 

養子も実子と同様に相続人になります。

 

相続人としての子がいない場合は、親又は兄弟姉妹が相続人になります。

この辺りについては、本ブログの「第18回」及び「第19回」で詳しく説明しておりますので、ぜひそちらもご覧ください。

 

兄弟姉妹が相続人の場合、戸籍に記載された「父」又は「母」どちらか一方が被相続人の父又は母と一致すれば兄弟姉妹です。

被相続人の両親に離婚経験がある場合は、父又は母違いの兄弟姉妹がいる可能性があります。

兄弟姉妹が相続人となる場合、調査対象が多くなる場合があります。

戸籍をよく読み込んで調査漏れがないようにしましょう。

 

以上です。

いかがでしたでしょうか。

当事務所では、相続人の調査を含めて遺産分割協議書を作成する為の相続に関する業務も承っております。

お気軽にご相談ください。

かやはら行政書士ブログ 第33回 相続と戸籍の調査④

前回の続きです。

前回は、戸籍を集める時の4つの「大変なケース」について説明しました。

 

今回は、被相続人(亡くなった方のこと)の「生まれてから亡くなるまでの戸籍を集め」が終了した後、何をするかについて説明します。

 

「生まれてから亡くなるまでの戸籍を集めた」ことにより、被相続人について以下のことが分かります。

(1)配偶者の有無

(2)子の有無

 

(1)については被相続人が亡くなった時の配偶者の有無です。

過去に離婚した元配偶者がいても、その人は相続人になりません。

また、離婚はしていませんが被相続人より先に亡くなっている、つまり死別の配偶者がいてもその人は相続人になりません。

被相続人が亡くなった時に婚姻関係にあり(結婚していて)、生きている配偶者は相続人です。

(2)については、被相続人の子は相続人になります。

離婚経験して子の親権が元配偶者にあり長い間連絡を取っていない、ということがあっても被相続人の子であることに変わりはないので相続人です。

また、結婚していない男女の間に生まれた子(非嫡出子)であっても被相続人の子は相続人になります(男性は認知すれば親子になります)。

いずれにしても、被相続人の「生まれてから亡くなるまでの戸籍」の中で、父または母として被相続人の名前が書かれている子がいれば、その子は相続人になります

 

子がいる場合について、もう少し詳しく説明します。

ですが、それは次回にします。

かやはら行政書士ブログ 第32回 相続と戸籍の調査③

前回の続きです。

前回は、被相続人(亡くなった方のこと)の「生まれてから亡くなるまでの戸籍を集める」ことに「大変なケース」がある、ということまで説明しました。

                    

「大変なケース」とは何でしょうか?

私は大きく4つあると思います。

 

1・本籍地は変わらないけど法令等の変更によって戸籍が新たに作られて数が多くなる。

戸籍は法令等に変更があると何度も作り替えられます。

これは戸籍の「編製」と言われています。

本籍地は変わらないのに

「昭和●●年●●月●●日に編製」され「昭和▲▲年▲▲月▲▲日に新たに戸籍を編製したので消除」されます。

また当然「昭和▲▲年▲▲月▲▲日に新たに編製」された戸籍も法令等の変更があると新たな戸籍が編製され、消除されます。

いつ作られ、いつ消えたのかについては戸籍の始めの方に書いてありますのでこちらを読み込まなければなりません。

 

2・本籍地の変更により複数の市町村役場で戸籍を集めなければならない。

結婚等を理由に本籍地を変更する方がいます。

本籍地が途中で変わっている場合、戸籍の請求先は変わった後の市町村役場になります。

1つの市町村役場で全部済む訳ではありません。

 

3・文字がつぶれて字が読めない。

最近の戸籍は横書き、そしてPCで作成されている為、文字がきれいです。

読みづらいところはありません。

しかし古い戸籍は手書きで、しかも文字がつぶれています。

そのままで読み取ることはとても難しいと思います。

私は戸籍を読み込む為に拡大鏡(ルーペ)を使っています。

 

4・現在では使われていない文字が使われている。

主に名前で使用されている現在では使用されないひらがなに相当する文字です。

変体仮名といいます。

生年月日が、明治や大正の方に時々使用されます。

戸籍に記載された文字の形をヒントにして調べるしかありません。

 

被相続人の「生まれてから亡くなるまでの戸籍」を集め終えたら、次は相続人の戸籍を集めます。

この続きはまた次回です。

かやはら行政書士ブログ 第31回 相続と戸籍の調査②

前回の続きです。

前回は、被相続人(亡くなった方のこと)の徐住民票を取得して本籍地を調べるところまで説明しました。

 

次は、本籍地の市町村役場で被相続人の「戸籍」を取得します。

これをご覧に皆様はご自身の「戸籍」をご覧になったことがあるでしょうか?

「戸籍」には何が書いてあるかご存じでしょうか?

私は、この仕事を始めるまで「戸籍」を見たことがありませんでした。

当然、何が書いてあるかも知りませんでした。

「住民票」や「印鑑証明書」と比べて使用する機会が少ないので、馴染みがないかもしれません。

しかし相続人の調査では戸籍を使います。

相続人を調べることは、戸籍を調べることです。

 

尚、戸籍は市町村役場に行って取得することができますが、郵送でも取得することができます。

その場合、費用は「定額子為替」というものを購入してそれを申請書と一緒に送ることで支払います。

「定額子為替」は郵便局で購入することができますが手数料がかかります。

また、切手を貼った返信用の封筒も一緒に送らなければなりません。

戸籍のある市町村役場が遠い場合は郵送での取得を検討してはいかがでしょうか。

 

さて、戸籍の調査の説明に戻ります。

最初にしなければならないことは「被相続人の生まれた時から、亡くなるまでの戸籍を集めること」です。

これには簡単なケースと大変なケースがあります。

なぜ「大変なケース」があるのでしょうか。

それは、また次回に説明します。